英語学習プラン7

ここでは、勉強が得意な子が中2から英語を学習するプランを提示します。
前提となる考え方は次の通りです。

  • 受験のためだけではなく、将来的に英語を使えるようになるベースを作ることを目的とする。このため、読み書きだけでなく、発音練習や音読も行う。
  • 中学生の範囲を中3のはじめに終わらせ、その後は高校受験対策に入る。一部、英語力強化のために、高校生向けの教材を使用する。
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① できた!中1英語 文法 (中学基礎がため100%)

最初は中1の英文法の復習をします。解説のページもありますが、基本的に問題に取り組む形でよいでしょう。もし正答率が低い単元がある場合は、解説を読んで理解を深めましょう。

中2の6月くらいまでに終わらせるとよいと思います。

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できた!中1英語 文法 (中学基礎がため100%)

② チャート式シリーズ 中学英語2年 および チャート式シリーズ 中学英語2年 準拠ドリル

①の中1範囲終了後、②の中2範囲の学習に入ります。

中2および中3の英文法は「チャート式シリーズ 中学英語」を使って丁寧に学んでいきます。文法の解説があり、その後に確認問題があるので、解説を読み確認問題を解きましょう。確認問題は、分からない場合は解説を確認して解くようにしましょう。また、章の終わりの「要点のまとめ」は目を通して学んだ内容を再確認し、「定期試験対策問題」は自力で解いてみましょう。
ひとつの章が終わったら、「準拠ドリル」の対応する箇所を自力で解きます。間違えた問題は確認し、きちんと理解しましょう。
上記のやり方に加え、本教材に例文として出ている英文を暗記するということもしましょう。表紙の裏に例文一覧があります。それを活用し、日本語を見て英文が言えるようにします。例文を暗記してしまうことで、文法の理解を確固なものとします。

時期的には、中2の7月ころから開始して、12月ころに終わらせられるとよいでしょう。

注意点があります。中2範囲と中3範囲に単元が重複するものがあります(「受け身の文」と「現在完了形」)。これらについては中2か中3のどちらかで学習すればよいです。

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チャート式シリーズ 中学英語 2年

チャート式シリーズ 中学英語 2年 準拠ドリル

③ チャート式シリーズ 中学英語3年 および チャート式シリーズ 中学英語3年 準拠ドリル

②の中2範囲を終わらせた後、③の中3範囲を進めます。学習方法は②と同じです。
実施時期の目安は、中3の6月頃に完了することを目指します。

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チャート式シリーズ 中学英語 3年

チャート式シリーズ 中学英語 3年 準拠ドリル

④ 英語耳 発音ができるとリスニングができる

英文法の学習と並行して、「英語耳」を使用して発音練習を行います。本書は正しい英語の発音を学ぶ教材になりますが、本書のねらいとして著者の松澤 喜好さんは「この本のねらいは、英語のリスニングの完全マスターです。」と書いていらっしゃいます。と言うのも、英語で使用する音は日本語で使用する音より多く、私たち日本人からすると普段使用しない音がたくさんあります。そして、このような音を聞くと、私たちは知っている別の音に変換してしまうそうです。このため、日本人は英語を正確に聞き取ることが苦手です。この対策として、正しい発音を身につける必要があります。それは、松澤さんの言葉を借りると、「自分の口から出せる音は、容易に聞き取ることができる」からです。
学習は、本書の先頭から順に記載通りに進めます。ただし、本書の記載通りに最後まで進めてもよいのですが、本プランでは第6章の「ステップ1 歌を使った練習」まで行います。その後の内容は、⑤⑧の「速読英単語」を使うことで近しいことを行うためスキップしてもよいとしました。
推奨する使用方法は次の通りです。

  • 発音が大切であることを認識する(発音が大切であることは、親御さんが一緒にお子さんと認識してあげてほしいです)。
  • 本書を読んでも発音方法が分かりづらい場合は、インターネットで発音を解説している動画などを観て参考にする。
  • 完全にマスターすることにはこだわらない(本書の学習期間で完全にマスターすることは難しいと思います。その後の人生を通じて、英語の発音に気を付けるというベースができればいいと思います。ただし、それぞれの発音を1回だけ実施するのは少ないため、最低でも3回は実施すべきでしょう)。

期間は半年程度としていますが、最後に行う第6章の「ステップ1 歌を使った練習」については、その後継続して実施する形でもよいと思います。

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英語耳 発音ができるとリスニングができる

⑤ キクジュク【中学英熟語】

⑥⑦の「速読英単語」シリーズでは単語のインプットも行いますが、語彙力強化として熟語の対策も必要です。本プランでは「キクジュク」シリーズを使用します。「キクジュク」シリーズは、中学英熟語、Basic、Superがありますが、中学レベルを使用します。
推奨する使用方法は次の通りです。

  • 日本語を見て、英熟語が言えるようにする(暗記する)

スマートフォンアプリを利用して音声を聞くことができますが、音声は聞いても聞かなくてもよいと思います(音声を使った学習は「速読英単語」で行っているため)。
熟語数は416あります。本教材には、1日16熟語で4週間でマスターと書いてありますが、半年かけてじっくりと対応すればよいかと思います。

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キクジュク【中学英熟語】

⑥ 速読英単語 中学版

この教材のシリーズは、有名な大学受験向けの英単語教材のひとつです。その中学版になります。英文が掲載されており、その中から覚えるべき単語がピックアップされています。本教材のよいところは、単に単語暗記をするのではなく、英文を読む訓練も行えることです。
本教材を使って単語の暗記を行うのはもちろんですが、本プランでは音読などを行い、英語の総合力をつけていきます。
推奨する使用方法は次の通りです。

  • 音声をスマートフォンなどで聞くことができるので、音声を聞いたうえで音読を行う。
  • 音読する場合は、「英語耳」で学んだ正しい発音に注意する。
  • 音読だけでなく、黙読やリスニングも取り入れる。
  • 知らない単語が出てきたら暗記する(なるべく、本文を読むことで覚えてしまう。本文に出てこない単語のピックアップもあるので取りこぼしに注意)。

以下のようないろいろなパターンを行うことで、飽きないようにすることも大切です。

  • 一文ごとに音読を行う(一文聞いたら音声を止めて行う)。
  • オーバーラッピング(テキストを見ながら音声を聞き、音声に少し遅れて発声する)を行う。
  • シャドーイング(テキストを見ずに音声を聞いて、聞いた内容を発声する)を行う。
  • リスニングを行う。
  • 黙読を行う。

何を何回やればよいということは言えませんが、やりすぎると疲れてしまい継続できない可能性もあります。継続できる範囲で地道に行うことがよいと考えます。
また、ある程度時間がたったら2周目を行うことも効果的だと思います。
60の英文があるので、1週間に1英文とし、学校の休暇(夏季など)の期間は多めにすることで、1年程度で終わらせることができると思います。

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速読英単語 中学版

⑦ 速読英単語 入門編

⑥の中学版を終えた後、高校生向けの教材にも取り組みましょう。大学受験向けの「速読英単語」シリーズは、入門編、必修編、上級編がありますが、本教材はその最初のものになります。レベル的には大学入学共通テストまでになります。
使い方は⑥「速読英単語 中学版」と同じです。高校レベルのものであり、英文数も68と中学版よりも増えているため中学版に比べて難しいと思いますが、中学版をクリアする根気があれば、この教材にも太刀打ちできると思います。

本プランでは、中3の頭から開始しています。これを中学生が終わるまで使用してください。可能であれば、2回転目・3回転目を行うことで、受験に向けての英語力を向上させることができます。

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速読英単語 入門編

⑧ 高校入試対策問題集 合格への最短完成 英語

⑨の「過去問および模試」の前に、中学英語の総まとめを行います。本教材は高校受験向けの総合力をつけるものです。構成は、「文法」、「読解」、「英作文」、「リスニング」、「実戦模試」となっています。
これを中3の7月~9月くらいに終わらせましょう。

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高校入試対策問題集 合格への最短完成 英語

⑨ 過去問および模試

最後に、高校受験向けの総仕上げとして過去問と模試を活用した学習を行います。

まずは過去問ですが、受験を予定または検討している高校の過去問を使用します。自分で解き、間違えた問題については解説を確認して理解しましょう。過去何年分やるべきかは残された期間、受験予定の高校数、他教科との兼ね合いなどあるので一概には言えませんが、志望順位の高い高校ほど多くの年次を行ってください。何年分やるかよりもこちらの方が大事なのですが、1度のみ解くのではなくて、2~3回解くことをお勧めします。また、2回、3回解いても間違える問題については、そのような問題を集めたノートを作成してもよいかと思います。何度も間違える問題は弱点ですので、そのノートを繰り返し確認することで弱点克服につながります。

中3になると受験本番に向けて模試を受けると思います。模試の結果に一喜一憂するかと思いますが、模試を受けたら必ず復習をしてください。間違えた問題については、次に同じ問題が出たときに間違わないようにすることが大切です。また、過去問の箇所でも書きましたが、再び間違えそうな問題(自信のない問題)についてはノートを作成し、繰り返し復習するというアプローチもよいかと思います。

⑧の終了を9月、⑨の開始を10月としていますが、余裕があれば夏休みくらいから過去問に取り組んでもよいと思います。また、模試も10月以前に受けた場合でもきちんと復習をしましょう。

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