英語学習プラン6

ここでは、勉強が苦手な子が中学生に入ってから英語を学習するプランを提示します。
前提となる考え方は次の通りです。

  • 受験のためだけではなく、将来的に英語を使えるようになるベースを作ることを目的とする。このため、読み書きだけでなく、発音練習や音読も行う。
  • 中2までに中学英文法を一通り終え、中3は中学のおさらいと受験対策を行う。
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① 中1英語をひとつひとつわかりやすく。

英語学習のスタートは、「中1英語をひとつひとつわかりやすく。」を使います。この教材は見開きの左ページに解説、右ページに問題が掲載されており、本の構成が分かりやすいです。また、学ぶ内容も基礎中の基礎になるため、非常に取り組みやすい教材になります。

左ページの解説を一読し、右ページの問題を解くことになりますが、当サイトでは以下の使い方を推奨します。

  • 各学習の最初に、前回の内容を振り返る。
  • 左ページの解説を読み、そのうえで右ページの問題を解く。間違えた問題は、解説を参照して正しい答えを理解する。

この教材を最低2回転させましょう。

1週間に見開き3ページくらいのペースで進めれば、5~6か月程度で一通り終わらせることができると思います。その後、残りの期間で2回転目をしても十分終わると思います。

もし、もう少し早いペースで進めることができる場合は、②の「中2英語をひとつひとつわかりやすく。」に早めに入っていってもいいでしょう。

小5から英語学習を開始するプランでは、最初は親が一緒に取り組むことを推奨していますが、このプランでは中学生ですので、どこまで親が関与すべきかはお子さんの状況を見て判断してください。波に乗るまでは、横についてお子さんが取り組んでいる様子を見るということも効果があると思います(お子さんが嫌がる場合は、逆効果かかもしれませんが)。

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中1英語をひとつひとつわかりやすく。

② 中2英語をひとつひとつわかりやすく。

③ 中3英語をひとつひとつわかりやすく。

①の「中1英語をひとつひとつわかりやすく。」を終了後、順に「中2英語をひとつひとつわかりやすく。」と「中3英語をひとつひとつわかりやすく。」を使用します。使用方法は「中1英語をひとつひとつわかりやすく。」と同じです。

注意点があります。中2範囲と中3範囲に単元が重複するものがあります(「現在完了形」)。これについては③の中3英語で学習すればよいと思います(中3のほうが若干ページ数が多いです)。

期間としては、②の中2英語を半年、③の中3英語を9か月程度としました。

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中2英語をひとつひとつわかりやすく。

中3英語をひとつひとつわかりやすく。

④ 速読英単語 中学版

この教材のシリーズは、有名な大学受験向けの英単語教材のひとつです。その中学版になります。英文が掲載されており、その中から覚えるべき単語がピックアップされています。本教材のよいところは、単に単語暗記をするのではなく、英文を読む訓練も行えることです。
本教材を使って単語の暗記を行うのはもちろんですが、本プランでは音読などを行い、英語の総合力をつけていきます。
推奨する使用方法は次の通りです。

  • 音声をスマートフォンなどで聞くことができるので、音声を聞いたうえで音読を行う。まだ正確に発音できないと思いますが、一生懸命まねてみてください。
  • 音読だけでなく、黙読やリスニングも取り入れる。
  • 1周目は単語の暗記はしなくてよい。2周目以降になると知っている単語が増えていると思います。このころから、暗記もしていきましょう。

この教材は中学の残りの期間を使って、何回転もさせます。

この教材は、以下のようないろいろなパターンを行うことで、飽きないようにすることも大切です。

  • 一文ごとに音読を行う(一文聞いたら音声を止めて行う)。
  • オーバーラッピング(テキストを見ながら音声を聞き、音声に少し遅れて発声する)を行う。
  • シャドーイング(テキストを見ずに音声を聞いて、聞いた内容を発声する)を行う。
  • リスニングを行う。
  • 黙読を行う。

何を何回やればよいということは言えませんが、やりすぎると疲れてしまい継続できない可能性もあります。継続できる範囲で地道に行うことがよいと考えます。

上でも記載しましたが、本教材は何度も何度も使用して、中学の英語レベルを確実に身につけましょう。
60の英文があるので、1週間に1英文とし、学校の休暇(夏季など)の期間は多めにすることで、1年程度で1回転を終わらせることができると思います。2周目以降は1週間に2英文とすれば半年程度で1回転できます。中学生の間に合計3~4回転させると、とても力がついていると思います。

この教材を先に進めていますが、慣れてきたら⑥の「英語耳」に取り組んでください。そして、「英語耳」で発音の重要性と発音方法を学んだ後は、「英語耳」で学んだ発音に注意して本教材の音読に取り組んでください。

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⑤ キクジュク【中学英熟語】

「速読英単語」シリーズでは単語のインプットも行いますが、語彙力強化として熟語の対策も必要です。本プランでは「キクジュク」シリーズを使用します。「キクジュク」シリーズは、中学英熟語、Basic、Superがありますが、まずは中学レベルを攻略します。
推奨する使用方法は次の通りです。

  • 日本語を見て、英熟語が言えるようにする(暗記する)

スマートフォンアプリを利用して音声を聞くことができますが、音声は聞いても聞かなくてもよいと思います(音声を使った学習は「速読英単語」で行っているため)。
熟語数は416あります。本教材には、1日16熟語で4週間でマスターと書いてありますが、1年かけてじっくりと対応すればよいかと思います。

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⑥ 英語耳 発音ができるとリスニングができる

④の「速読英単語」で英語を発音することに慣れた後、中2の後半くらいから「英語耳」を使用して発音練習に取り掛かります。本書は正しい英語の発音を学ぶ教材になりますが、本書のねらいとして著者の松澤 喜好さんは「この本のねらいは、英語のリスニングの完全マスターです。」と書いていらっしゃいます。と言うのも、英語で使用する音は日本語で使用する音より多く、私たち日本人からすると普段使用しない音がたくさんあります。そして、このような音を聞くと、私たちは知っている別の音に変換してしまうそうです。このため、日本人は英語を正確に聞き取ることが苦手です。この対策として、正しい発音を身につける必要があります。それは、松澤さんの言葉を借りると、「自分の口から出せる音は、容易に聞き取ることができる」からです。
学習は、本書の先頭から順に記載通りに進めます。ただし、本書の記載通りに最後まで進めてもよいのですが、本プランでは第6章の「ステップ1 歌を使った練習」まで行います。その後の内容は、④の「速読英単語」を使うことで近しいことを行うためスキップしてもよいとしました。
推奨する使用方法は次の通りです。

  • 発音が大切であることを認識する。
  • 本書を読んでも発音方法が分かりづらい場合は、インターネットで発音を解説している動画などを観て参考にする。
  • 完全にマスターすることにはこだわらない(本書の学習期間で完全にマスターすることは難しいと思います。その後の人生を通じて、英語の発音に気を付けるというベースができればいいと思います。ただし、それぞれの発音を1回だけ実施するのは少ないため、最低でも3回は実施すべきでしょう)。

期間は半年程度としています。計画を立てて進めてください。ただし、最後に行う第6章の「ステップ1 歌を使った練習」については、中3に入ってから並行して実施してもよいと思います。

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⑦ 高校入試対策 要点&問題集 合格へのスタートライン 英語

⑧の「過去問 および 模試」に入る前に、中学範囲全般の底上げを行います。本教材は中学範囲全体の総まとめをしつつ、過去の高校入試の問題を掲載しているので、復習および実力の向上を図ることができます。
本教材には解説部分もありますが、まずは問題に取り掛かってよいでしょう。しかし、正答率の低い単元については解説を確認し、弱点を克服するようにしてください。
中3の最初からスタートし、6か月程度で完了させるとよいと思います。

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⑧ 過去問および模試

本プランでは中学レベルの英語を着実に学習してきました。最後に、高校受験向けの総仕上げとして過去問と模試を活用した学習を行います。

まずは過去問ですが、受験を予定または検討している高校の過去問を使用します。自分で解き、間違えた問題については解説を確認して理解しましょう。過去何年分やるべきかは残された期間、受験予定の高校数、他教科との兼ね合いなどあるので一概には言えませんが、志望順位の高い高校ほど多くの年次を行ってください。何年分やるかよりもこちらの方が大事なのですが、1度のみ解くのではなくて、2~3回解くことをお勧めします。また、2回、3回解いても間違える問題については、そのような問題を集めたノートを作成してもよいかと思います。何度も間違える問題は弱点ですので、そのノートを繰り返し確認することで弱点克服につながります。

中3になると受験本番に向けて模試を受けると思います。模試の結果に一喜一憂するかと思いますが、模試を受けたら必ず復習をしてください。間違えた問題については、次に同じ問題が出たときに間違わないようにすることが大切です。また、過去問の箇所でも書きましたが、再び間違えそうな問題(自信のない問題)についてはノートを作成し、繰り返し復習するというアプローチもよいかと思います。

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